読書録 坂の上の雲
こんにちは、翠です。
テレビドラマにもなった、坂の上の雲。
全8巻は読みごたえありました…!
なんだかんだで一年がかりで読みましたw
私は4巻が好きですね、戦争が激化していく章ではあるのですが、司馬遼太郎先生の言い回しが絶妙で、そんな場面にも関わらず、クスッと笑ってしまう仕掛けもあり。
とはいえ、心が痛みます、戦争というものは。
当時日本のためにと命を懸けて戦った方々の想いや悲壮さがひしひしと伝わってきます、敬意を抱かずにはいられません。
よくビジネス書のおすすめとして挙がる坂の上の雲ですが、私が思う理由としては
・リーダーシップ(上に立つものの在り方)
・仕事の進め方(状況把握~行動のプロセス)
・物の考え方・知識の活かし方
などではないかと思います。
これは!と思った文章をピックアップいたします^^
■坂の上の雲2巻
・正直は最上の政策である、
と言ったワシントンがおれには誰よりも偉い政治家だったように思 える。
・彼は独立戦争の党派争いの中にあって、ただ一人超然とし、
米国主義を掲げた。米国以外に彼の関心はなかった。また、 彼の外交は嘘をつかない。 他国もついにワシントンは嘘をつかぬということを信ずるようにな った。 嘘の外交は骨がおれるし、いつかはばれるが、
常に誠をもって押し通せばたいした智恵もつかわずに済む。 外交家としてもワシントンは偉大である。
・人間の頭に上下などはない。
要点をつかむ能力と、
不要不急なものは切り捨てるという大胆さだけが問題だ。 従って物事ができる、できぬとというのは、頭ではなく、性格だ。
・目で見たり、耳で聞いたり、
あるいは万物の書を読んで得た知識をそれを貯えるというより、 不要なものは洗い流し、 必要なものだけを貯えるという作用をもち、 事あればそれが自然に出てくるという働きであったらしい。
■坂の上の雲4巻
・日本の運命を左右するような、この大惨事につき、
東郷に悼みの言葉を述べたところ、東郷は穏やかに微笑しながら、 ありがとう、と言った。 あの時ほど人間の偉大さというものを感じたことがない。
東郷はその胸中の悲嘆を押し殺すことによって、
全艦隊に敗北心理が起こることから見事に救い出したのである。
・名誉ある勇士の死が迫っている。それを救おうともせず、
またその山頂の一角の確保を拡大しようともしないというのは、 どういうわけだ。
・国家は貴官を大学校に学ばせた。
貴官の栄達のために学ばせたのではない。
・参謀は状況把握のために必要とあれば敵の堡塁まで乗り込んでゆけ
。机上の空案のために無益の死を遂げる人間のことを考えてみろ。
・気合いのようなものだ。戦は何分の一秒で走りすぎる機敏を捉えて
こっちへ引き寄せる仕事だ。それはどうも智恵ではなく、 気合いだ。
今年は、江の島にある児玉神社へ参拝に行こうと思います。
midori sasaki.